アクセス数 : 1824 件
ダウンロード数 : 215 件
この文献の参照には次のURLをご利用ください : https://ir.lib.shimane-u.ac.jp/44995
島根大学教育臨床総合研究 17 巻
2018-10-30 発行
中学校理科第3学年 「生物の成長と生殖」 小単元の授業実践 ― 植物の茎頂を用いた体細胞分裂の観察をつけ加えた単元計画をもとに ―
A Science Class‘Growth and Reproduction of Organisms’ in 3rd Grade of Junior High School ─ The Teaching Plan about Somatic Cell Divisions Using Shoot Tips ─
本文ファイル
教育臨床総合研究17_1_137_152.pdf
( 873 KB )
内容記述
本稿は, 中学校第3学年理科 「生物の成長と生殖」 小単元に, シュンギクの茎頂を用いた体 細胞分裂の観察を取り入れた授業を構想, 展開し, 実践した。 本稿では, 行われた授業の実際 を報告する。 一連の授業を終えて, 生徒の小単元に対する理解度を見たペーパーテストの分析から, 全22 問の平均正答率は73%であった。 全体的にみると生徒は科学の知識を獲得していることが分かっ た。 しかし, なかには正答率の高くはない問題も散見されたので, その原因を考察し, それを 克服するための具体的な方策を述べることができた。 イメージマップの分析からは, 学習前までに持っていた科学の知識を小学校やこれまで中学 校で学習した文脈の中で捉えるのではなく, 学習後は本小単元 「中3生物の成長と細胞の変化」 における文脈の中で捉え, 鍵概念 「植物の成長」 から分散して広まった連想が行われているこ とが分かった。 加えて, シュンギクの茎頂の観察よりニンニクの根端の観察の方が鍵概念 「植 物の成長」 に結びついているのではないかと考える。 また, 学習前と学習後に作成した2枚の イメージマップを見比べることでは新たに連想語をつなげることが出来なかったが, 授業者の 作成したイメージマップと学習後に作成したイメージマップを見比べることでさらに鍵概念か ら連想を広げていることが見いだされた。
About This Article
Pages
Other Article