今日、課題設定、情報収集、整理・分析、発表という「探究のサイクル」を意識することで、「探究的な学び」を充実させることが求められている。本研究では、小学校・総合的な学習の時間において地域素材「ホタル」をテーマにした「探究的な学び」のカリキュラムを、発達段階を踏まえて開発し、「探究のサイクル」のつながりに留意した授業実践を行った。その効果検証からは、児童が「探究的な学び」に対して積極的・肯定的になり、地域への見方・考え方も高まったことが明らかとなった。他者との協働や他者視点に立ったプレゼンテーション経験が児童の自己中心性の脱却をもたらし、地域(ふるさと) についての俯瞰的な視点、加えて地域(ふるさと) への肯定的な見方・考え方を生じさせた。