学校教育実践研究

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学校教育実践研究 3
2020-03-30 発行

単元学習の導入段階で生徒が見いだす疑問 ―中学校第1学年理科「身のまわりの物質」単元を例として―

Students Find Learning Questions at the Introduction of the Unit -Through the 1st Grade of Junior High School Lessons on "Personal Materials".-
山代 一成 出雲市立第三中学校
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内容記述(抄録等)
中学校第1学年理科「身のまわりの物質」単元内の2つの小単元「水溶液の性質」及び「物質の姿と状態変化」を取り上げた。それぞれの小単元の学習の導入段階で、小単元の学習内容に関連する自然の事物や現象を可能な限り生徒に演示した。演示を見た生徒が1. 学習課題の設定につながるどのような疑問を自ら見いだしたのか、2. それらの疑問は一連の学習を通してどの程度解決されたのか、について検討を加えた。その結果、次の2点の示唆が得られた。① 中学校の学習内容を超える演示に留意しながら、単元の学習内容に関連する多様な自然の事象を授業者が演示するのは、生徒の単元の学習課題の設定につながる疑問を自ら見いださせるために有効である。② 疑問を自ら見いださせるだけではなく、生徒個人が持った疑問を一旦クラス内で全員に発表させ、共有し、数多く出された疑問にクラス全体で比較検討を加えて、同じ主旨の疑問にまとめ収斂させて、単元や小単元の学習課題として設定する取り組みが必要である。