本研究の目的は、Rapid Response System (以下RRS) に関する教育方法を検討するために、看護師のレディネスと学習ニードを明らかにすることである。島根県の看護師を対象として実施されたRRS研修会の参加者を対象に、無記名web調査を実施し、11 名からの回答を得た。調査の結果、バイタルサインの測定・観察状況は呼吸数の測定頻度が最も低かった。RRS要請に関する知識は、経験年数10 年以上群は全ての項目にわかると回答したが、10 年未満群では理解度が低い項目もあった。10 年未満群のうち、臨床的急性増悪の兆候の察知に85.7%、察知後のアセスメントに71.4%、察知した後の対応に85.7%の人が不安有りと回答した。RRSに関する教育では、臨床的急性増悪の対応経験が少ない看護師への実際の場面を想定したシミュレーショントレーニングや、遭遇した事例を用いた検討が効果的である可能性が示唆された。また、呼吸の変調を見逃さないためのトレーニング内容を含める必要性があると考えられた。