ロール・プレイングは教育的な効果があり有益な教育方法であるといわれている。 しかし, ロール・プレイングは実践の難しさがあって, 実践研究が極めて少ないという実態にある。 こ の原因として, 指導する教師自身のロール・プレイングの体験が少ないこと, 教師自身がこの 学習の理論を十分に理解しているものが少ないことなどが考えられる。 そこで, 人間関係学を理論としたロール・プレイングの研修の開発を行い, 中学校の家庭科 教員を対象に研修を実践し, この研修の効果を明らかにした。 結果, 家庭科の教員はロール・ プレイングを含む家族の学習に対してその価値観を高めること, 学習において必要となる認識, 授業の実践技能も有意に高めることが明らかとなった。