Memoirs of the Faculty of Education, Shimane University

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Memoirs of the Faculty of Education, Shimane University 49
2015-12-22 発行

小学校家庭科におけるアクティブ・ラーニングを活用した食材を選ぶ力の育成 : みそ汁づくりを題材にして

Fostering of the Ability to Select Meal Material Utilizing Active Learning in Elementary School Home Economics : Using Miso Soup as the Theme
Ueda, Haruna
Tatano, Michiko
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本研究は、主体的な食生活を営むために、的確な食材を選ぶ力をアクティブ・ラーニングによって育成することを目的としている。県内の小学校1校の5年生、2学級の60人を対象に、指定題材であるみそ汁作りの授業を、児童相互の学び合いにより知識と技能を深め、食材の購入、調理、試食という一連の体験学習となるよう考慮して行った。その結果、みそ汁の代表的な実の一つである豆腐選びにおいて、授業前では選んだ理由を明確に記述できない児童もいたが、授業後には全員が具体的な理由をもった上で選ぶことができていた。また、食材選びの意欲に関しては、授業後に90%以上の児童が自分で見て選びたいと思う、あるいは少し思うと回答した。さらに、食材選びの方法に関しても、ほとんどの児童が選ぶ視点を大事にしながら購入したいとし、食材を選ぶ視点の数も授業前に比べ授業後には全ての項目において割合が高くなった。児童にとって食材選びは、自分たちが食べることを意識したものとなり、より実生活に密着したものとなったと捉えることができる。しかし、食材の購入や調理の際、事前に必要な分量は確認していたものの、実践となるとほとんどの児童が分量には意識が向いていなかった。そのため今後は、実践前に再度必要な分量について確認を行うことが必要であるとともに、計画的な物の購入という内容を関連させることが有効であると考えられる。
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