島根大学教育学部
島根大学教育学部紀要

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島根大学教育学部紀要 58 巻
2025-01-31 発行

現代に求められる mathematical discussion の構築 : 小学校4年生における話し合い活動の分析を通して

Constructing the mathematical discussion required in the modern age: Through the analysis of 4th grade elementary school students’ discussion
板垣 大助
本文ファイル
島根大学教育学部紀要_58_053-060.pdf ( 1.55 MB )
内容記述
 本稿では,算数科授業にみる子ども同士の相互作用を数学的討議という概念で捉え,現代において求められる数学的討議のあり方を指摘することを目的とする.そこで, Pirie の “mathematical discussion” を本稿における理論枠組みとして援用した.研究目的の遂行にあたり,下位課題として「1 mathematical discussion の枠組みで捉えた現代の算数科授業における話し合いの様相を指摘すること」,「2 現代に求められる数学的討議の条件を整備すること」の2 点について考察した.課題遂行のため,1 については,実験授業を計画,実施し,そこで得られたグループ学習での発話を, Pirie の “mathematical discussion” の枠組みに基づいて分析することから話し合いの様相を捉えた.その結果,広く教室で日常的に行われている授業が “mathematical discussion” の枠組みに当てはまる可能性が高いことを指摘した.2 については, Pirie の “mathematical discussion” の枠組みを参照し,合意形成を行いながら真となる事柄に向かうことを重視した数学的討議を真理志向数学的討議として,その条件整備を行った.
Doi
https://doi.org/10.24568/55460
Pages