本研究は, 学校事務職員が自らの職務に対して, どのような意識を抱きながら職務に取り組んでいるのかを明らかにすることを目的とする。教師に対する職務意識に関する先行研究を参考に, 学校事務職員の職務意識についての質問項目群を設定した。質問紙調査はA県の小中学校事務職員148名を対象に実施した。その結果, 学校事務職員が, 職務について, 周囲からの要請および自らの適性ともに事務処理に関しては相対的に肯定的な自己評価を行っていることや, 経験年数が短いほど自らの能力を否定的にとらえたり, 同僚からの干渉に負担感を感じていたりすることが明らかにされた。