アクセス数 : 1893 件
ダウンロード数 : 525 件
この文献の参照には次のURLをご利用ください : https://doi.org/10.24568/8131
島根大学教育学部紀要 Volume 46
published_at 2012-12-25
劇場用アニメーション『銀河鉄道の夜』の組版技法 : 映像におけるタイポグラフィの構造分析Ⅲ
Composing Type Technique of the Animated Cartoon "Night on the Galactic Railroad" for Theaters : Structure Research of the Typography in Movie Expression Ⅲ
full_text_file
b0130046012.pdf
( 73.8 MB )
Descriptions
本研究は、映画を主とした映像表現に展開するタイポグラフィの構造分析を通して、文字の視覚的な意味伝達機能を明らかにすることを目的としている。本稿では、グラフィックデザイナー・羽良多平吉(1947-)がタイトルデザインを担当した劇場用アニメーション『銀河鉄道の夜』(1985年、監督・杉井ギサブロー)を対象作品として、組版の再現実験をもとにタイポグラフィの特質とそのコンセプトを考察した。対象作品のタイトルデザインやクレジットに見られる以下の特質、①混植を前提とした和文組版、②複数の欧文書体による画面構成、③精緻で極端な詰め組調整、④従属欧文の排除、⑤拗促音の小字、⑥罫線および記号類の使用などの「視覚表現の文法」は、羽良多平吉が装丁を担当したますむら・ひろし(1952-)の原案本においてすでに構築されていたことを明らかにした。さらに、原案本から映画、関連書籍へと拡張する媒体の視覚的同一性を、組版技法によって保持していたと結論づけた。
About This Article
Doi
https://doi.org/10.24568/8131
Pages
Other Article