島根県教育センター及び島根大学教育学部自然環境教育講座と同附属中学校理科部では, 第1回国立教員養成大学・学部,大学院,附属学校の改革に関する有識者会議での話題に加え,島根大学第3期中期目標の一つである附属学校園の機能強化に対する嚆矢となりうる取り組みが,附属中学校のそれも「理科」というわずか一教科だけではあるが,具体的に提案できる段階までに到達している。
本稿ではそれを形作る3つの要素である①探究の流れを意識しながら学習課題(めあて) を明示し,子どもに探究の過程としての結論が見える,教育実習生に対する理科授業の流れと単元計画づくり,②教育実習生に加える指導と同じ枠組みで附属中学校理科部教員が構想し,さらに洗練して附属中学校の生徒に対して行っている授業の実際,③教育実習生に加える指導と同じ枠組みで附属中学校理科部教員が構想し,初任者研修において初任者教員に対して示範した授業の実際, を報告した。