日本人の伝統的な食事である一汁三菜の食材として使用される魚介類の消費は,近年減少しており若者の魚離れが進行している。魚食には健康を維持したり,資源という点からも利点が多かったりするので,魚食の推進が求められる。そこで,魚離れの著しい若者として大学生を対象にして,魚料理と肉料理を食べる頻度,魚料理の苦手意識や実際の夕食の写真から魚料理を食べている実態などを調査した。
その結果,魚料理は肉料理に比較して食べる頻度が少なく,また実際の夕食をみても魚料理は約16%の者が摂っていたに過ぎなかった。その理由として,骨の処理,生臭さや片づけが面倒などが主なものであった。これらは魚料理であれば当然のことであるが,魚食を推進するには,学校給食や家庭科などでの食育活動において,魚食を積極的に取り上げ,課題解決が図れるような指導の工夫が求められる。