学校教育における国語の授業での文法学習は暗記中心で文法嫌いを生んでいる。しかし,、, 暗記だけに終わらせず,言葉の文中での意味に着目し, その背後にある文法を考えさせることは, 文章のよりよい読みや日本語への新たな視点を育てる上で大きな効果が期待できる。また抽象的な概念を取り扱うことにより思考力を高める効果も期待できるだろう。本論では国語の授業における文法学習の現状を整理し, 日本語学者による学校文法批判や島根大学教育学部1年生30名に対して行った文法や文法の授業に関する意識調査の結果などを基に文法教育の改善を検討した。