筆者らがこれまでに提案した文脈での「指導」と「評価」を一体化させた理科授業に, 自分が書いたイメージマップと班の友達または教師が書いたイメージマップとを比較するだけではなく, それらを共有し, これまでの授業をふりかえるための話し合いをつけ加えた小学校第3学年の授業を実践した。子どもが自分のイメージマップ上に書きだした連想語をもとに, 班の友達や教師が書いたイメージマップとの比較と話し合いによって新たに学習内容に関連する項目をつけ足したり, 再確認したりしながら単元学習をふりかえっていた。これから得られた授業データに検討を加えると, 形成的評価に基づく指導によって, クラス全体の単元の学習内容の理解は良好であることが分かった。加えて, 形成的評価段階において見られた課題については全て追指導を行うのがよいのではないか, という点も示唆された。