本研究は, 小学校第3学年の音楽科における鑑賞の学習として, 金管楽器を題材に取り上げた授業実践に基づくものである。[共通事項] の音楽を形づくっている要素として「音色」に着目し, 金管楽器の音の出るしくみについて児童が体験する活動を糸口に, 金管楽器の音色のよさや美しさを味わって聴く学習の試案を提示した。これは, 著者(松本) が島根大学教育学部の1000時間体験の一環として松江市立内中原小学校において4年間にわたり行なってきた金管バンド指導の経験をもとに着想し, 島根大学大学院教育学研究科の「学校教育実践研究」として島根大学教育学部附属小学校で音楽科の題材化を試みたものである。