島根大学教育学部紀要

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島根大学教育学部紀要 44
2010-12-24 発行

家庭における「食育」の場としてのキッチン

The Kitchen as a Place of the "Food Education" in a Home
川村 加奈子
ファイル
内容記述(抄録等)
キッチンを「食育の場」として捉え、キッチンの現状や子どもが取り組んでいるキッチン作業の現状を把握し、子どもが作業に取り組みやすいキッチンについて検討することを目的として調査研究を行った。主な結果は下記の通りである。
(1) 業者においても、家庭においても、キッチンは家族のコミュニケーションの場としてイメージされる傾向にあった。
(2) 子どもがキッチンを利用する際の工夫は、キッチン設備そのものと、キッチン空間におけるものとがあった。
(3) オープンキッチンは「食育」に効果的であると考えられており、キッチンメーカーはキッチンの配置、住宅メーカーは人の生活といったソフト面、工務店・設計事務所は他空間とのつながりやよりハード面に重点を置く傾向にあった。
(4) 食に関する保護者の教育の影響は大きく、子どもの手伝いには保護者の意識が関連していた。
(5) 保護者が「食育」につながる工夫は、大きく、①キッチン設備と空間、②知識技術、③子どものメンタル面に分かれた。
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