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島根大学教育学部紀要. 教育科学 Volume 12
published_at 1978-12-25
パウル・クレーの造形思考(I)
A Study of Paul Klee's "Theory of Form Production"
Ishino Makoto
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b005001200k005.pdf
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Descriptions
パウル・クレーは、スイスの誇る偉大な画家であり,美術教育者である。まだ,没後50年にもならないが,その作品は,今世紀美術の中で欠かすことの出来ない画家として,高く評価されている。そして,美術家として,画家としてのクレー以上に,素晴らしい業績を、P.クレーは美術教育の中に残している。中でも,美術教育ノ一ト(“Padagogischen Nachlass”)は,バウハウスにおける講義ノートとして,自ら思索し,制作する中で教授した厖大な記録である。P.クレーの美術作品が脚光をあびる中で,このP.クレーの教育ノートはまだ未知の物も多く、これについての研究も,まだこれからという段階である。私は,昭和51年度文部省在外研究員として,1年間,スイスに滞在する中で,スイス国立ベルン美術館の御厚意によりベルン美術館およびP.クレー財団の所蔵するP.クレーの美術作品ならびに教育ノートをゆっくりと見ることが出来た。とくにこの研究の題材である教育ノートについて,マイクロフイルムに収録されたものおよび,たまたま時を同じくして開催されたP.クレーの教育ノート及造形原理展において実物に接する幸運を得たので,ここにP.クレーの美術教育ノートにおける造形思考について研究しその第1稿とする。
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