タイトル |
全反射を利用したX線エネルギーフィルターの開発
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タイトル 読み |
ゼン ハンシャ ヲ リヨウ シタ X セン エネルギー フィルター ノ カイハツ
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著者 |
岡本 博之
濱 靖彦
国岡 由紀
森川 公彦
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収録物名 |
金沢大学つるま保健学会誌
Journal of the Tsuruma Health Science Society, Kanazawa University
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巻 | 39 |
号 | 1 |
開始ページ | 59 |
終了ページ | 64 |
収録物識別子 |
ISSN 1346-8502
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内容記述 |
その他
CT スキャンにおいて、最も一般的なアーティファクトとしてbeam hardening があげら れる。これは、観察した物体の中央に比べ、周辺部が明るく表示される現象である。低エネ ルギーのX 線は高エネルギーのX 線に比べると、試料中でより減弱が起こるため、平均の X 線エネルギーは増加する。この様な理由によって、白色X 線を用いたCT は定量性が低い といわれている。この現象は、単色X 線を使用することで解決できる。そこでこの問題を解 決するため、全反射現象を利用して、X 線のエネルギー値を任意に設定できるフィルターを 開発した。 実験は高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所(KEK-PF)BL-14B と20B で行っ た。X 線のエネルギーはビームラインに設置されたダブルクリスタルモノクロメータにより、 10 ~ 24[keV] に調整した。ハイパスフィルターとしてポリプロピレン板を、ローパスフィル ターとしてガラス板を、それぞれ使用した。フィルター板の設定角度を変えることで、反射 率は変化した。フィルターからのX 線の強度分布は、X 線エネルギーとフィルター板の角度 を調整することにより、変化した。 結果を説明するため、板の表面が完全な平面であると仮定しシミュレーションを行ったと ころ、実験結果と一致しなかった。そこで板表面の粗さを考慮して再度シミュレーションを 行ったところ、実験結果とよく一致した。このことから、今回開発したフィルターにおいては、 板の粗さが強度分布を決める重要な因子であることが分かった。
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主題 | |
言語 |
日本語
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資源タイプ | 学術雑誌論文 |
出版者 |
金沢大学つるま保健学会
Tsuruma Health Science Society, Kanazawa University
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発行日 | 2015-07-28 |
出版タイプ | Version of Record(出版社版。早期公開を含む) |
アクセス権 | メタデータのみ |
関連情報 |
[URI] http://hdl.handle.net/2297/43086
カナザワ ダイガク ツルマ ホケン ガッカイ
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