ピアノの学習に於ける読譜に対する注意力についての一考察(その1)

島根大学論集. 教育科学 14 巻 1-8 頁 1965-02-05 発行
アクセス数 : 998
ダウンロード数 : 143

今月のアクセス数 : 30
今月のダウンロード数 : 1
ファイル情報(添付)
b0110014k001.pdf 1.09 MB エンバーゴ : 2001-10-07
タイトル
ピアノの学習に於ける読譜に対する注意力についての一考察(その1)
タイトル
A Study of the Attentivness in Reading Muslc in Piano Exercises(1)
タイトル 読み
ピアノ ノ ガクシュウ ニオケル ドクフ ニ タイスル チュウイリョク ニツイテノ イチコウサツ ソノ1
著者
蔵 清蔵
収録物名
島根大学論集. 教育科学
14
開始ページ 1
終了ページ 8
内容記述
その他
ピァノ演奏の上達に必要な条件は数多くある。
 第一に完全なる読譜
 第二に打鍵の諸条件の習熟
 第三に美感,芸術性,世界観,思想など精神的な面の陶冶
更にそれらの厳しい訓練に耐え得る体力と精神力,叉これらを実現させ得る環境が必要である。
 先ず学習者に必要な第一の条件たる完全なる読譜について述べることにする。
 読譜に対する注意力の重要性は,ピアノ演奏の場合は大譜表を用いる関係上。特に大なるものがある。(パイプオルガンの場合は更に足鍵盤の部分が加わるが、これは今後の研究に譲る)
 学習者は必ず楽譜の諸記号,諸標語,諸規則を教授される。したがって彼等はこれらを一応認識しているにもかかわらず,それを実践しない動きがあまりにも多いのはなぜであろうか。印刷された諸記号,諸標語などに無関心であるため,盲目的な学習にひとしい結果が生ずる。しかもそれが熱心に反復すればするほどその結果は悪くなる。恰もA地に行きたい旅行者が不注意のためにB地に向っているのを知らないでいるのと似ている。誠に無益な時間と労カは、莫大なものになることを痛感せざるを得ない。ここにその原因を調査し,合理的にその無駄を排除してゆく方法をとり扱ってみる。
 鋭敏な注意力はピアノ上達の速度を倍加させるものである。最初与えられた楽曲を第1回目の学習時に芸術的,或は熟達した味を持たずとも,ただ印刷通り―指使い,発想記号その他,変更の要ある場合はあらかじめそうしておいてもよいが一忠実に,或は教師のあらかじめの諸注意や,命じたことについて諸規則を完全にまもるべきである。
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
島根大学
Shimane University
発行日 1965-02-05
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
関連情報
[NCID] AN00108117