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                    島根大学論集. 人文科学 Volume 13
    published_at 1964-02-28
大納言為氏卿集の考察
Kobara Mikio
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                    a006013h001.pdf
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            Descriptions
             桂宮本叢書第七巻所収の「大納言為氏卿集」の冬歌の「下おれの竹の音さへ絶はてぬ」(通し番号一八五)右傍註に「玉葉二入作者為世トアリ」とあって、事実この歌は「玉葉集」巻六に、「民部卿為世」の歌として載っている。このことは、「為氏集」が、為氏の純粋な家集でないことを思わせている。「大納言為氏卿集」が、為氏単独の歌集でなくて、彼以外の者の歌も入っていることは、早く次田香澄氏が、「為兼卿集の成立」の中で、為世の歌十七首があることを指摘されている。また近くは、谷山茂氏も、桂宮本叢書の「為氏集」の解説において、「実は嫡男為世の歌をも含む父子二代の家集であり、後人の編集したものであろう。」と述べていられる。そこで私は、桂宮本叢書第七巻所収の「大納言為氏卿集」について、作者の問題や家集編集の資料になったと思われる百首歌・歌合、また勅撰集や私家集との関係その他について調査した諸点を記述しようと思う。
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