第一可附番性公理が成立する T_0- 位相群は左不変な(即ち ρ(ax,ay) = ρ (x,y) なる)距離ρ(x,y) により距離付け可能である事が角谷,G.Birkhoff 両氏によつて示されている。それ故此の空間に於ける集合に対しては Sierpinski の性質を考える事は可能である。然しながら一般の位相群に対しては從来の距離的な概念よりなる Sierpinski の性質を考える事は不可能であろう。依つて或る適当性質 S を一般の位相群に対して定義し,第一可附番性公理が成立する T_0- 位相群に対しては性質 S と Sierpinski の性質とが全く同値になる様に出来ないだろうかと云ふ事が問題になつてくる。筆者にはかゝる性質が既に定義されているか否かについては明らかでない。従つて先づ §1 において上記の性質 S を位相群に対し導入し,更に §2 において之と位相群に於ける局所連結性,一様局所連結性との間の諸関係について調べてみたいと思ふ。