本研究の目的は、リーダーを始めて間もない看護職が実践できていることや、困難に
感じていることを明らかにし、今後のリーダー役割に対する効果的な支援の在り方について検討
することである。A病院で2015(平成27)年度、2016(平成28)年度にリーダー研修を受けた、リー
ダー経験1・2年目の看護職を対象とし、アンケート調査を行った。その結果、『ミーティング』
については、カンファレンスの運営に対して困難に感じており、普段からメンバーが発言しやす
い雰囲気づくりを先輩看護職が見せていく必要があると考える。『コーチング』については、経
験年数の少なさがリーダーへの自信のなさ、指導的関わりへの困難感につながっているため、そ
れに対してリーダーの経験機会を増やすだけでなく、先輩からフィードバックしてもらえるフォ
ロー体制を整えていく必要があると考える。『業務改善』については、リーダー経験1年目より
2年目の方が自信を持って行っており、リーダー経験を積むことで、業務改善のプロセスや業務
改善を行うための方法についての能力が培われていると分かった。また困難に感じている項目に
ついては、教育支援室や教育委員会を通じてリーダー研修のプログラムに反映させていくことが
望ましい。