英文読解に対する学習者の意識は様々であり,個に応じた指導や学習意欲を高める工夫が求められている。4技能の指導・統合を目指す突語教育の中,読むことの指導に費やすことのできる時間は限られており,いかに効果的に生徒のリーディング能力を高めるかということが重要である。本研究では,中学生が英文を読む際のつまずきや意識を調査・分析し,生徒の特性に応じた指導について探った。質問紙調査によるデータ分析により,生徒の意識及び生徒が用いている読解方略が明らかとなった。その後,これらのデータを探索的因子分析を用いて分析することによって,生徒の意識の背景にある8つの因子を特定した。また,階層的クラスター分析によって,生徒を7つのクラスターに分類し,各クラスターの因子ごとの特徴を踏まえた指導の手立てを提案した。