本研究は,外国語活動の授業研究をQ-Uとの関連を視点に取り入れて行うことを目的とする。小学校外国語活動は,聞く・話すが主たる活動であるため,友だち同士の関わり合いが多くなる。そのため,外国語活動は学級運営と繋がりがあると考える。直山(2013)は外国語活動の指導のあり方として深い児童理解が欠かせないと述べている。そこで,学級運営を児童個々の状態や学級集団の状態が把握できるQ-U(河村,2014) を活用して捉え, Q-Uとの関連を視点に取り入れた人との関わりと文化への体験的理解を深める外国語活動の授業研究を進めた。学習効果の観点から授業前後の児童の意識調査を比較し,外国語活動に関する意識とQ-Uとの関連性を調査した。結果,授業後に児童の外国語活動に関する意識が肯定的に変化したことがわかった。さらに,外国語活動とQ-Uの間には有意な相関が認められた。また, Q-Uとの関連を視点に取り入れた今回の授業は,学級集団を形成する一助となることも示唆された。