島根大学大学院教育学研究科「現職短期1年コース」課題研究成果論集

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島根大学大学院教育学研究科「現職短期1年コース」課題研究成果論集 6
2015-03-25 発行

学習内容の構造分析に基づいた中学校理科授業の実践 : 学習内容のつながりを重点にして

Teaching Science Based on the Structual Analysis of Learning Contents in Junior High School : Emphasizing the Connection of Learning Contents
園山 裕之
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内容記述(抄録等)
アメリカの初等科学の教科書の一つである『Science Grade 6』に示されている4種類の学習内容の構造に基づき日本の中学校理科の教科書における学習内容の構造を分析したところ,中学校理科の授業で学習者に獲得させるべき「重点となる科学的知識」が明確になった。授業における「重点となる科学的知識」のつながりを重点に「中学校理科カリキュラム」を開発し,授業実践を行った。授業実践について「科学的知識のつながり」と「科学的知識」の2つの側面から分析し,検討を加えた。学習後に学習者が作成した「学習マップ」の分析から,学習者の「科学的知識のつながり」は概ね授業者の意図する学習内容の構造に基づいていた。ペーパーテストの得点の分析から「科学的知識」が獲得できている
と判断できた。また,学習者の「学習マップ」の評定とペーパーテストの得点率には正の相関があった。「科学的知識のつながり」と「科学的知識」の両方を主軸にしたカリキュラムの必要性が示唆された。
NCID
AA12716617