近年全国の国公立大学において,入学定員の何割かを推薦選抜によって合格させる大学が増えてきている。島根医科大学は,昭和61年度入試から推薦選抜を採用し,現在,ー回生と二回生の各学年の入学定員 (100名)のうち,約2割を推薦選抜合格者が占めている。
推薦選抜を導入する目的のーつは,従来の試験選抜では得られない異質な優れた人材を確保することである。
推薦選抜で実際に優れた人材が入学しているか否かはともかく,推薦選抜合格名の特徴を正確に把握することは,推薦選抜を雜持していく上でも,彼らを教育していく上でも,意味のあることであろう。
本報告では,推薦選抜合格者と試験選抜合格者の性格特性を比較分析することにする。 具休的には矢田部ギルフォード(Y-G)性格検査,判断の独立性尺度,および内的-外的統制志向尺度を昭和62年度入学者に実施し,両者の特性を比較考察する。