重度・重複障害のある子どものコミュニケーション発達を促すためには,実態を客観的に把握し,適切に評価すること,評価内容から発達段階を捉え,具体的に目標や学習内容の設定をする必要がある。本研究では,客観的な実態把握につながる1歳までのコミュニケーション評価スケールと発達段階に応じた目標と指導内容を設定する際の参考となる指導内容表の作成を目的とする。これらの有用性について,事例を通して検討した。評価スケールを使用することで,発達的観点から対象児の評価が可能となり,結果に基づき指導内容表を参考にすることで,より実態にあった指導計画を立案することができた。