ファイル情報(添付) | |
タイトル |
L・ハーンのW・ブレイク解釈 : "The Smile" を中心にして
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タイトル |
L. Hearn's Interpretation of W. Blake
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タイトル 読み |
L ハーン W ブレイク カイシャク THE SMILE オ チュウシン ニシテ
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著者 |
中村 新一郎
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収録物名 |
島根大学法文学部紀要文学科編
Memoirs of the Faculty of Law and Literature
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巻 | 8 |
号 | 2 |
開始ページ | 43 |
終了ページ | 56 |
収録物識別子 |
ISSN 03886859
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内容記述 |
その他
ラフカディオ・ハーンはウィリアム・ブレイクの研究者ではないが,「よき」理解者として知られている。少くともごく最近まで,ハーンのブレイク解釈はある権威をもって研究者達に引用されてきた。
一例をあげると,後にA Blake Dictionary(1965)を著わすことになるS.フォスター・デイモンは,1958年に出版されたWillin Blake:His Philosophy and Symbolsの中で,"The Smile"の詩の解釈として,ハーンの考え方を紹介している。この詩の解釈上もっとも重要な最後の部分に関する解釈であるだけに,紹介という形ではあるが,デイモンがハーンを高く評価していることは明らかである。 我が国においても,山宮允氏が研究社小英文叢書の中の『ブレイク詩選』の註釈において,やはりハーンの解釈をそのまま全面的に引用している。初版発行は1929年であるが,1974年の第39版においでもそのままになっているので,山宮氏がずっとハーンの解釈を肯定し続けてきたと考えてよかろう。 さらに最近では並河亮氏もまた,ハーンの解釈を全面的に採用している。 ところが,後述するように,この詩に関する限りハーンの解釈は,一つの可能性としては否定できないまでも,ブレイクの詩の解釈としてはあまりにも表面的で即物的なように思われてならない。言いかえれば,ハーンのようにこの詩を読むとすればブレイクの他の詩に比べて,モチーフも内容も違い過ぎるように感じられるのだ。 そこでこの拙稿では,なぜハーンが彼がしたようにこの詩を理解したかを考察し,次いで,最近のブレイク研究の成果をふまえながら管見を示し,それとの対比において,ハーン文学の基盤がどこにあるのか,その可能性の一部を明らかにしてみたいと思う。 |
言語 |
日本語
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資源タイプ | 紀要論文 |
出版者 |
島根大学法文学部
Shimane University, Faculty of Law and Literature
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発行日 | 1985-12-25 |
出版タイプ | Version of Record(出版社版。早期公開を含む) |
アクセス権 | アクセス制限あり |
関連情報 |
[NCID] AN00108081
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