| ファイル情報(添付) | |
| タイトル |
前期的資本と林業構造
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| タイトル |
A Study on "vorsintflutliche Kapitals" and Structure of Forestry
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| タイトル 読み |
ゼンキテキ シホン ト リンギョウ コウゾウ
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| 著者 |
北川 泉
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| 収録物名 |
島根大学農学部研究報告
Bulletin of the Faculty of Agriculture, Shimane University
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| 巻 | 2 |
| 開始ページ | 224 |
| 終了ページ | 235 |
| 収録物識別子 |
ISSN 0370940X
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| 内容記述 |
抄録・要旨
木材がわが国において商品化されはじめたのは,通常6世紀中半頃までさかのほるとされている。もちろん,この当時の木材は天然林材を対象とするものではあったが,木材が商品化されはじめるということは,そうした木材流通を担当する「商人」の成立をうながすことはいうまでもない.むしろ商人こそが,この時の流通担当者としてたち現われるといってよい.だが,資本家的生産様式が全機構的に形成される以前においては.いわゆる「資本」が「前期的資本(vorsintflutliche Kapitals)」という形態で存在している。
木材が商品化される場合,その出発点において,原生林が対象とされるため,既存の立木そのものが商人資本にとって対象化されることになる.ここにおける木材流通担当資本は,資本主義社会の確立以前において,主たるレーゾンデートルをもつところの前期的資本,すなわち商人資本・高利貸資本である. このような意味からも,前期的資本は資本主義以前に存在し,資本主義的生産様式を準備するところの重要な役割をもつものである.すなわち,封建社会の崩壊過程から・資本主義社会の成立過程において重要な意味をもち・資本主義的生産様式の展開のための前提的条件をつくりだす.このような意義を,前期的資本がもっているために,林業の資本主義的発展,ないしは発展類型の違いを何故にもたらしたか,といった問題を歴吏的発展過程の中で明らかにしようとするかぎり,このような前期的資本の存在形態と,発展過程における位置づけ,さらにはその役割,法則性といった問題を究明することが絶対に必要なことになるのである. とくに,われわれが日本林業を2つの類型(地主型林業,農民型林業)に分けて考察しようとする場合,こうした類型の違いを何故にもたらしたかという問題は,この前期的資本の分析をまたずしては,解明されないものと考える.ここでは,以上のような林業の発展史上必要不可欠な問題を取扱おうとするものである. |
| 言語 |
日本語
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| 資源タイプ | 紀要論文 |
| 出版者 |
島根大学農学部
Shimane University, Faculty of Agriculture
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| 発行日 | 1968-12-15 |
| アクセス権 | オープンアクセス |
| 関連情報 |
[NCID]
AN00108015
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