Learの道化(その1)

島根大学法文学部紀要文学科編 Volume 13 Page (31)-(47) published_at 1990-07-25
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File
a0030013h005.pdf 1.73 MB エンバーゴ : 2001-10-07
Title
Learの道化(その1)
Title
Lear's Fool(Part 1)
Title Transcription
LEAR ノ ドウケ ソノ 1
Creator
Source Title
島根大学法文学部紀要文学科編
Memoirs of the Faculty of Law and Literature
Volume 13
Start Page (31)
End Page (47)
Journal Identifire
ISSN 03886859
Descriptions
Abstract
 King Lear にはシェイクスピアの悲劇の中で最大の道化が登場する、彼には特定の名前がなく,登場人物欄には単に Fool と書かれているだけである。また,彼は第三幕の途中で謎めいた台詞を語って退場し,それ以後二度と観客の前に姿を現わさない。だが,この道化はいつも Lear の身辺におり,Lear が悲劇的な過ちを犯し錯乱の状態で嵐の荒野をさまよう時でさえ,主人と行動や運命をともにし,道化的ノンセンスを交えながら重要で意味深い発言をくり返している。A.C.Bradley は、この道化を作品から取り除くと全体の調子が損なわれてしまい,道化なき King Lear は想像しがたいと述べている。確かに,Lear の道化はこの劇ではきわめて重要な役割を演じており,彼の劇的機能について考察することは,ある意味で,中心主題について論じることでもある。本論では,道化論のための準備として,まず道化が登場する作品そのものについてある程度考察しておきたい。
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
島根大学法文学部
Shimane University, Faculty of Law and Literature
Date of Issued 1990-07-25
Publish Type Version of Record
Access Rights open access
Relation
[NCID] AN00108081