島根大学法文学部
経済科学論集

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経済科学論集 Volume 52
published_at 2026-03-31

新たな多文化共生の局面:「ことばのヤングケアラー」問題に着目して

A New Phase of Multicultural Coexistence: Focusing on the Issue of ’Young Caregivers of Language’
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経済科学論集_52_p01-27.pdf ( 706 KB )
Descriptions
家族とともに日本で暮らす外国人労働者の増加に伴い、労働者だけでなく家族も含めた、包括的な支援のあり方が求められている。なかでも生活におけるコミュニケーションは必須であり、その際の通訳のニーズが高まってきている。こうした中、こどもがことばの面で一家を支える「ことばのヤングケアラー」問題が浮上している。本研究では、ことばのヤングケアラーの実態と支援ニーズを検証した。ことばのヤングケアラーは,外出の付き添い、通院の付き添い,家事などの多様なケアを担っており、特に医療通訳への支援ニーズが高いことが明らかになった。「ことばのケア」は感情労働の側面が強く、親子の役割逆転によって、子どもの健全な成長が妨げられることもある。家族全員が日本で暮らし続けたい、働き続けたいと思えるような社会を創っていくためには、こどもに過度な負担がかかることのないよう、親や家族へのコミュニケーション支援を充実する必要がある。
Doi