本研究の目的は、文献レビューにより、入浴に拒否的な認知症者への支援のあり方を考察することである。医学中央雑誌にて、「清潔ケアor 入浴」「認知症or 高齢者」「拒否」をandで繋ぎ、原著論文を検索した。16 文献を分析対象とし、質的記述的に分析した。分析の結果、《従来の生活と変化が少ないようにする》《本人が嫌だと思うことに配慮する》《安定した状態で入浴へ誘導する》《徐々に入浴を受け入れられるようにする》《無理強いせずに適切な距離をとる》《入浴へのきっかけをつくる》《入浴につながりやすいタイミングを活かす》《自分から入浴しようと思ってもらえるようにする》《入浴を良いイメージに転換させる》の9カテゴリーが抽出された。本研究により、認知症者が安定した状態を保てるように心がけ、無理強いせず入浴を徐々に受け入れられるように配慮し、タイミングを見極めて本人が自ら入浴したいと思えるような働きかけをする重要性が示唆された。