山陰研究

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山陰研究 11
2018-12-31 発行

生活困窮者自立相談支援事業から捉えた医療サービスの『受診抑制』の分析

“Refraining from using medical services” ―Analysis from the viewpoint of  the Support System for the Independence of People in Need
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内容記述(抄録等)
低所得者層が必要な医療を受けられないことが、大きな社会問題として持ち上がってきている。本研究の目的は、生活困窮者自立支援制度の自立支援機関における相談票のデータを用いて、『受診抑制』のリスクが最も大きいと考えられる、生活困窮世帯の医療サービスの『受診抑制』の特徴を明らかにすることにある。分析からは、『受診抑制』のある生活困窮世帯は、「病気や健康、障害のこと」で困っていても受診できていない可能性が高く、「ひきこもり・不登校」の困りごとを抱えている世帯が多い傾向も見られた。『受診抑制』のある生活困窮世帯は、所得ベースの経済的な問題がその背景にみられるが、さらにその背景には、ひきこもり等の社会的孤立の問題があると考えられ、子どもの不登校の困りごとも抱えるなど、複合的な問題を抱えていることが改めて確認されたといえよう。
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