国立大学の法人化を前に、平成14、15年度には駆け込み的に各地の大学に省令施設としての「留学生センター」が設置された。島根大学と留学生数がさほど変わらない大学にも設置されていく中、中国・四国地方ではついに本学だけが省令センターを有さないことになった。つまり本学においては、留学生教育に携わる専任教官の増員について、早期実現がより一層困難になったといえるが、このような状況にあって今後、大学としてはどのような留学生の受け入れ政策をとっていくのか。本稿では、その基礎的な資料として、本学留学生の概況の分析を行い、そこから見えてくる現在の問題点や今後の課題を、特に日本語教育担当者の立場から考察した。