情報化社会の進展により世界各地の初等,中等教育に情報教育が取り入れられ,その教育効果への関心が高まっている。日本においてはすでに中学校技術・家庭科に導入されて久しく,さらに小学校の各教科(算数,理科,社会など)ではコンピュータなどの情報機器を利用したCAIのモデル校が設置された。
中国においても,�小平が,“計算機の教育は子供から”と指摘して以来,情報教育の発展はめざましいものがあるが,国情は日本と少し異なる。
本研究は,日本の小・中学校と中国の小・中学校における情報教育の進捗状況,内容,方法,目的,効果などについて日本と中国との差違を調査し,それらのデータを基に情報教育の現状を比較・検討し,また,情報教育に対する生徒の意識・態度,興味を調査・比較することにより,中国の小・中学校における情報教育の進歩と発展の一助となればという思いから行ったものである。