この論文は、ピアノ学習の高齢者向け教材とその実践記録の研究である。
人間の学習・成長は、一生涯継続することが可能であり、人間は本来、悟性・理性・感性によって、学習する動物であると考える。
生涯学習という概念が、人々の注目をあびるようになったのは、1992年に文部省高等教育局に、リフレッシュ教育についての係りが設置され、又1993年に国大協により、報告書が提出されてからであると思う。筆者はこれらのことから影響を受け、リカレント教育・リフレッシュ教育に関した音楽教育・研究を開始した。
ここで、特にピアノ学習において、「バイエルピアノ教則本」を用いた生涯学習の研究の一端を論及する。