詩教材の価直は、国語科教材の他のジャンルと比較することで、その特質が明らかになる。そのためには、題材を一定にしたテキストが必要である。この論文では、「木」という題材を選んでみた。本研究での、「草」「石」につづく三つめの単元構想であるが、詩以外のジャンルを取り上げることで、「アンソロジーの詩教育」に厚みを加えてみたいという意図もある。そこで、木に関する多様なジャンルの作品を組み合わせながら、「アンソロジー・木」という単元を構想してみる。国語科教材論の分野で、木についての物語を記述していく試みである。(引用作品の出典は、あとに一覧を付しておく)