応用政治哲学の一試論 : 分析的平等論と教育政策への示唆

島根大学教育学部紀要 45 巻 83-93 頁 2011-12-28 発行
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ファイル情報(添付)
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タイトル
応用政治哲学の一試論 : 分析的平等論と教育政策への示唆
タイトル
An Essay in Applied Political Philosophy : Analytical Egalitarianism and its Implications for Educational Policies
タイトル 読み
オウヨウ セイジ テツガク ノ イチシロン : ブンセキテキ ビョウドウロン ト キョウイク セイサク ヘノ シサ
著者
収録物名
島根大学教育学部紀要
45
開始ページ 83
終了ページ 93
収録物識別子
ISSN 18808581
内容記述
その他
 平等論は、現代英米圏の分析的政治哲学においてもっとも発展しているトピックのひとつである。しかしながら、これらの理論的展開が、実践的にどのような含意をもつかは必ずしも明確ではない。むしろ、理論の精緻化が進むにつれて、その成果が喫緊の政策課題から離れてしまうことも往々にしてありうる。そこで本稿では、分配財としての教育を事例として、分析的平等論の理論的展開から得られる実践的意義を示してみたい。すなわち、本稿の目的は、平等論そのものを分析・評価することではなく、政治哲学としての平等論の一部を今日の公共政策へと接続する経路を示すことである。本稿の構成は以下の通りである。はじめに、今日盛んに議論されている教育の自由化の問題を取り上げ(第2節)、次いでこの問題に対して応用する、分析的平等論における平等主義と優先主義の区別を紹介する(第3節)。さらには、A・スウィフトの議論を参照に、「位置財」という観念を導入しつつ、教育を横並び化するレベル下げが正当化されうることを指摘し(第4節)、同時にその制約についても指摘する(第5節)。最後に、実証的知見を踏まえながら、以上の議論が近年の教育改革論議(特に学校選択制の是非)に対して与える示唆について論じてみたい(第6節)。
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
島根大学教育学部
Faculty of Education Shimane University
発行日 2011-12-28
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
関連情報
[NCID] AA12171265