聴覚障害当事者の「聞こえの説明書」作成と学校教育に対する導入の検討

島根大学教育学部紀要 Volume 58 Page 69-75 published_at 2025-01-31
アクセス数 : 0
ダウンロード数 : 0

今月のアクセス数 : 0
今月のダウンロード数 : 0
File
Title ( jpn )
聴覚障害当事者の「聞こえの説明書」作成と学校教育に対する導入の検討
Title ( eng )
Creation of a self-introduction sheet about hearing and communication for use by people with hearing loss, and application of it to school education.
Title Transcription
チョウカク ショウガイ トウジシャ ノ 「 キコエ ノ セツメイショ 」 サクセイ ト ガッコウ キョウイク ニタイスル ドウニュウ ノ ケントウ
Creator
SHIMAMURA Saki
SUGINAKA Takuo
Source Title
島根大学教育学部紀要
Memoirs of the Faculty of Education, Shimane University
Volume 58
Start Page 69
End Page 75
Journal Identifire
ISSN 2433-5355
Descriptions
 地域の学校で教育を受ける聴覚障害児童生徒が増加傾向にある。しかし、彼らが適切な配慮のもと教育を受けられているとは言えない状況であり、その背景には、聴覚障害由来の困難さの見えにくさや、児童生徒本人がその困難さを把握しづらいことなどが挙げられている。そのため、自身の聞こえの状態や必要な配慮を周囲に伝えていくセルフアドボカシーのスキルが求められている。筆者らは、2014 年よりセルフアドボカシースキルの定着を目的とした、自身の聞こえの状態や必要な配慮を「自身の聞こえの説明書」として作成する支援・実践を行ってきた。本研究ではこの支援・実践から「聞こえの説明書」の学校教育への導入を検討した。その結果、自立活動の指導において、自身の障害の状況や必要な支援を児童生徒本人が整理し「説明書」として作成することによって,児童生徒の自己理解が深まり、セルフアドボカシースキル定着に繋がることがうかがえた。ここから、本人が取り組む「聞こえの説明書」の作成指導は自己理解やセルフアドボカシースキルの定着に寄与することが示唆された。なお、指導においては、障害やその教育・支援に関する専門性とともに適切に介入することが必要であると考えられ、在籍校・学級によらず、専門性に基づいた指導とその環境整備が求められている。
Subjects
聴覚障害
セルフアドボカシー
聞こえの説明書
自立活動
自己理解
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
島根大学教育学部
Date of Issued 2025-01-31
Publish Type Version of Record
Access Rights open access