都市機能と市政 : 松江市の場合

Abstract

都市の地理学的諸研究は，従来，主として社会地理学的視点からなされてきたものの，行財政と都市機能との間に介在する多くの矛盾については，区域論の域を脱しないままである。本稿は，主として，政治地理学的な視点に立ち，市政を行政と住民とのかかわりに基本的な視野をおいて，松江市を事例として問題点を明らかにすることを目的としている。
このため，中四国諸都市の歳出について，費目構成比（％）および住民１人当たり支出を検討し成分分析を試みた。また，中核都市圏構想と関連して実務した意識調査などを吟味した。