孵化期ブチサンショウウオ胚における卵被膜構造変化の電子顕微鏡的観察

島根大学理学部紀要 Volume 12 Page 65-72 published_at 1978-12-20
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File
c0010012r010.pdf 7.51 MB エンバーゴ : 2001-09-29
Title
孵化期ブチサンショウウオ胚における卵被膜構造変化の電子顕微鏡的観察
Title
An Electron-microscopic Study on Vitelline Coat Change in the Salamander Embryos during Hatching Process
Title Transcription
フカキ ブチサンショウウオ ハイ ニ オケル ランヒマク コウゾウ ヘンカ ノ デンシ ケンビキョウテキ カンサツ
Creator
Ouji Masami
Source Title
島根大学理学部紀要
Memoirs of the Faculty of Science, Shimane University
Volume 12
Start Page 65
End Page 72
Journal Identifire
ISSN 03879925
Descriptions
 一般に魚類・両生類胚の孵化は,孵化期に孵化腺細胞から分泌される孵化酵素・炭酸ガス・繊毛運動ならびに筋肉運動などの働きにより,卵膜を軟化・分解し,或いは卵膜に押し破るカが働くことにより成立されるものと考えられている。孵化に働くこれらの要因のうち最も重要なものは孵化腺細胞から分泌される孵化酵素の働きと考えられ,これまでに魚類・両生類胚に現れる孵化腺細胞の発生・形態およぴ孵化酵素の働きについては多くの報告がなされてきた。しかし,孵化期における孵化酵素の卵被膜への働きがどのような形態的変化として卵被膜に現されてくるかという事に関する報告は少なく,僅に吉崎(’78)が無尾目両生類のニホンアカガエル胚の発生に伴う卵被膜の変化について報告しているにすぎない。吉崎はこの報告で,孵化酵素が卵被膜に働くと,それまで卵被膜中を平行して並んで走っていた細繊維束が段々と減少し,終には分解することを新な知見として電子顕微鏡像の上から観察し興味ある報告を行なっている。
 著者らは前報(’75)で有尾目両生類に属するブチサンショウウオ胚の孵化腺細胞の発生の様子を電顕像の上から観察しているので,この報告を基に,1)尾芽胚初期・2)平衡桿発現期・3)胚の眼に黒色素胞が発現した時期・4)孵化直前の4つの発生段階の卵被膜構造の様相を電顕像の上から観察し,若干の知見を得たのでその結果を報告する。
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
島根大学理学部
The Faculty of Science, Shimane University
Date of Issued 1978-12-20
Access Rights open access
Relation
[NCID] AN00108106