吾妻鏡略原本について

島根大学論集. 人文科学 Volume 9 Page 53-64 published_at 1959-02-28
アクセス数 : 1165
ダウンロード数 : 0

今月のアクセス数 : 47
今月のダウンロード数 : 0
File
a006009h005.pdf 1.63 MB エンバーゴ : 2001-10-08
Title
吾妻鏡略原本について
Title Transcription
アズマカガミ リャク ゲンポン ニツイテ
Creator
[Tomoda Yoshinosuke]
Source Title
島根大学論集. 人文科学
Volume 9
Start Page 53
End Page 64
Journal Identifire
ISSN 04886518
Descriptions
異本の多い文献を史料として用いる場合に、まず要求せらるべきことは、原本を決定することであろう。現存吾妻鏡の古写本には、吉川本・北条本・島津本・書陵部本・黒川本・水谷本・京都図書舘本・前田本・文治以来記録・伏見宮本等が存在するが、これらの中、いずれが原本であるか、いずれも原本でないとすれば、原本はいかなるものであつたかを明らかにすることは、吾妻鏡の基礎的研究として、まずなさるべきことであると言わなければならない。吾妻鏡の原本の問題については、さきに拙稿を草し、現存本はいずれも原本ではないこと、また、原本は現存本に比して、記事内容、巻数ともに多い六十巻の広本であり、現存諸本はいずれも畧本であることを論証した。從つて本稿においては、現存諸本中に、最初に作られた略本、すなわち、略原本が現存するか否かを明らかにし、つぎに問題とすべき、吾妻鏡諸本の系譜関係を明らかにする一階梯としたい。
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
島根大学
Shimane University
Date of Issued 1959-02-28
Access Rights restricted access
Relation
[NCID] AN00108183