庭訓往来刊本についての基礎的研究

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File
b002002800k010.pdf 7.29 MB エンバーゴ : 2001-10-08
Title
庭訓往来刊本についての基礎的研究
Title
A Basic Study of the Teikin-orai Printed from Wood Blocks
Title Transcription
テイキン オウライ カンポン ニツイテ ノ キソテキ ケンキュウ
Creator
Fukui Chinami
Miho Satoko
Source Title
島根大学教育学部紀要. 人文・社会科学
Memoirs of the Faculty of Education. Literature and Social science
Volume 28
Start Page 27
End Page 69
Journal Identifire
ISSN 02872501
Descriptions
 庭訓往来の撰述年代、また、撰述者は不明である。しかし、その内容から推して、撰述は南北朝後期、乃至は室町時代初期、撰述者は中層武家がといわれている。
 庭訓往来は、十二月往来型の編集形式をとりながら、消息詞や雑筆往来にも通ずるような性格を有するが、教科書としての編集体裁が整っていること、採録された教材が充実していることなどから、その後、めざましい普及を見せ、江戸時代には、出版業の成立とともに、庶民教育の向上にあずかって大きいものがあった。
 江戸時代におけるその刊行点数は、従って、厖大なものではないかと推測される。加えて、当時は、重版も再版も、多分に行われたようであるから、その回数や点数を求めるには、かなりの困難が予想されるのではなかろうか。
 こうした問題については、既に、石川謙・石川松太郎編纂『日本教科書大系 第三巻 古往来(三)』(講談社、昭和四十三年十二月)、その他の論考において詳述されてもいる。しかし、それが、あまりに多いためか、刊行状況や書誌的問題についての具体的な調査は、いまだ、十分ではないようにみうけられる。
 本稿では、先学の研究・調査に導かれながら、庭訓往来の刊行状況、特に、刊行年次と出版元との関係につき、概観していこうとするものである。まだ、調査途中の荒削りの段階にあって、今後に加筆、修正していくべきところが大きいが、そうした調査遂行のためにも、こうした整理は必要ではないかと思われる。
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
島根大学教育学部
The Faculty of Education Shimane University
Date of Issued 1994-12-25
Access Rights open access
Relation
[NCID] AN00107952