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島根大学論集. 教育科学 16 巻
1966-12-25 発行
教育的立場からみた歎異抄と隠者の夕暮との比較研究
A Comparative Study on the Educational Thoughts described in the Tannisho and the Abendstunde eines Einsiedlers
高野 千石
本文ファイル
b0110016k005.pdf
( 1.87 MB )
内容記述
ルソーの思想をうけついだJ.H.Pestalozzi(1746~1827)の長い生涯を貫いた思想は,神即自然より与えられた”内心の要求”の声に忠実であることの一言につきる。これは彼の波乱に富んだ生涯に,つねに彼の行くべき道を示し,しかも,それに導かれた彼の教育体験のなかから珠玉のような数々の思想が生まれ出るのである。彼の救いは,結果において,神即自然が”内心の要求”という生命直接の声に随順することによって達せられたものと見てよい。この小論は,東洋と西洋という時代と背景を異にしてはいるけれども,歴史をこえ,共に生命に帰一することにおいて,そこに安住と前進とを見出したペスタロッヂーと親鸞の思想を比較検討し,末梢的な点では幾分の相異はあるにしても,人生の見方,考え方の基本的な態度において,共に生命の直接的な声に忠実である生活そのもののなかに,教育の真義即ち人間発展の契機を見出した点において一致すると考えられる2人の思想を,隠者の夕暮および歎異抄をとりあげ,比較検討したものである
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