タイトルヨミ | シマネケン ニ オケル ギムセイ ジッシ ニ ムケテ ノ ショモンダイ 1 ミシュウガクジ オヨビ トクシュ ガッキュウ ノ ゲンジョウ ト カダイ
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日本語以外のタイトル | A Study on the Conditions Necessary to Guarantee School Education for Handicapped Children without School-Attendance in Their School Age(1)
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ファイル | |
言語 |
日本語
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著者 |
西 信高
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内容記述(抄録等) | 文部省は昨年11月20日,文初特第464号文部事務次官通達として,「学校教育法中養護学校における就学義務及び養護学校の設置義務に関する部分の施行期日を定める政令」を公布した。これは,学校教育法第22条第1項及び第39条第1項に規定する保護者の就学義務のうちの養護学校に関する部分について,昭和54年度から義務制実施に移すことを内容としている。盲・ろう学校に関する部分は昭和23年から実施しているにもかかわらず,精神薄弱・肢体不自由・病虚弱児に対して戦後4半世紀にもわたってひきのばし,その教育権を奪ってきた不当な事態にピリオドを打つ点で、一応の評価はできる。しかし,すでに49年度義務制実施の方針を打ち出しておきながら,これに必要な諸条件の整傭をサボタージュして反古にし,今回改めて54年度実施を打ち出した経過を考え合わせるとき,この政令を内実あるものとする道のりは決して平坦でないことが予想される。54年度には義務制を完全に実施させるためにも,障害児の教育権を守り発達を保障する観点から,これまで各地でとりくまれてきた実践の成果をふまえつつ,単に容れものを用意するだけに終らせない養護学校づくりの運動をひきつづき強め発展させなければならない。
その際,各地方自治体における全体的な教育状況を勘案し,それぞれの条件を生かし,あるいは改善する方向を明確にしながら,その構造のなかで障害児の教育権を全面的に保障するみちすじの追求が重要な課題となる。能力主義を基調とする現今あ学校教育の民主的改革を同時に並行させなければ,「その区域内にある学齢児童及び学齢生徒・・・を就学させるに必要な・・・養護学校」が新たな差別選別の道具に転化させられる危険を多分に孕んでいると考えられるからである。 小論においては,義務制実施にむけて検討すべき諸問題のうち,特に在宅児の処遇,人事及び学校管理の側面からみた特殊学級の現状と課題を,ちえ遅れ児を念頭におきながら島根県の場合をとりあげ、概括して論ずる。これらは,発達段階を考慮しながらの教育内容・指導法,そして一方大きくは地方行政全体との関連で考えるべき性質のものであるが,上記二点について一応の傾向を把握することを第一段階の作業として位置つけたものである。 |
掲載誌名 |
島根大学教育学部紀要. 教育科学
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巻 | 8
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開始ページ | 51
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終了ページ | 58
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ISSN | 0287251X
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発行日 | 1974-12-25
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NCID | AN0010792X
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出版者 | 島根大学教育学部
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出版者別表記 | The Faculty of Education Shimane University
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資料タイプ |
紀要論文
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部局 |
教育学部
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