島根大学文理学部紀要. 理学科編

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島根大学文理学部紀要. 理学科編 8
1975-03-10 発行

長野県下伊那郡大河原超塩基性岩体に伴われる塩基性岩中の角閃石

Hornblendes from basic rocks associated with the Ogawara ultrabasic body, Shimoina, Nagano prefecture
飯泉 滋
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内容記述(抄録等)
 変成帯や構造帯に産する,いわゆるアルプス型超塩基性岩類のなかには,班れい岩をはじめとする大量の塩基性岩類を密接に伴うものがある。南東アラスカのもの(RUCKMIC and N0BLE,1959)やウラルのもの(TAYL0R,1967)をはじめ御荷鉾帯に産するもの(NAKAYAMA,1956; 島津,1956;TAZAKI,1966;その他)等はその例であろう。このような超塩基性岩類は,その成因を塩基性岩類と結ぴつけて議論されることが多い(CHALLIS, 1965;その他)。従って,これら塩基性岩類の性格を明確にすることは,超塩基性岩類の成因を明らかにする上で重要な意味をもつものと考えられる。
 大河原岩体の場合も,角閃石−輝石斑れい岩等の塩基性岩類を密接に伴っており,今回これら塩基性岩類の性格をよりはっきりさせるために,それらの主成分鉱物である角閃石を分析したのでその結果を報告する。