本研究の目的は、外来で血液透析(以下、透析)を長期継続してきた後期高齢者の老いへの対処を明らかにすることとした。後期高齢透析患者7名に半構造化面接を行い、それぞれの対象者が行った対処について類似性と相違性で比較検討した結果、後期高齢透析患者は、【弱る身体とうまくつきあえるような策を練る】対処、【今以上に身体機能が悪化しないように気をつける】予防的な対処、【歳をとるごとに負担が増す透析治療を肯定的に捉える】情動的な対処、【これから先の透析をどうするかを含めた衰えへの対応を考える】対処をしていた。看護師は、後期高齢透析患者の老いへの対処を支持し、老いに合わせて対処を行い、透析のある生活を継続していけるようともに考える必要がある。そして、後期高齢透析患者がこれからについて話し合う機会をもつことや、将来を思い描きやすいように支援していくことの重要性が示唆された。