島根大学論集. 教育学関係

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島根大学論集. 教育学関係 5
1955-02-21 発行

カンサス大学における教育実習制度とその改善の動向

An Outline of Student Teaching Program and a Plan for Improvement at the University of Knsas, U. S. A.
金築 修
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内容記述(抄録等)
カンサス大学における教育実習の制度が現行のものとなつたのは比較的最近のことに属する。現行制度の骨格が成立したのは1946~47学年度の前期(9月~1月)であり,その後若千の小修正を経て1950年度以後現行の制度となつている。同大学における教育学部の創立は1909年であり,それ以後1946年までの約四十年の間に,教育実習の制度は様々な方式をとつて変遷して来ている。それらの様々な変遷の過程を貫いている根本方針は,公立学校の教師たらんとする学生に教師にとつて必要な専門的教養を可能な限り整備して与えようということであつた(1)。従つて教育実習に従事することの出来る基礎資格についても,実習の期問についても,その他の様々な実習の側面についても、初期の寛大な規定から次第に整備された厳密な規定へと移行して来ている。旧制度と現行制度とを比較した場合の最も著しい相違は,教育実習の参加資格と実習の場所である。参加資格については後述する。実習の場所の変更はその主たる理由は大学入学者数の増加に伴う教育実習参加希望者の増加という事であり,そのために従前行われていた大学附属めハイスクールにおける教育実習は廃止され、大学から四十哩以内程の距離にある公立学校を協力学校の名の下に実習の場所として依嘱している。大学附属のハイスクールはこのため1950年に正式に廃止された。
 現行の教育実習制度を以下にのべるのであるが、これを 1、実習参加のための基礎資格、2、実習の指導管理組織,3、実習校,4、実習期間及び実習方法、5、実習期間中の指導,の諸区分に従つてのべる。