島根大学論集. 教育学関係

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島根大学論集. 教育学関係 5
1955-02-21 発行

児童生徒の問題行動に対する教師の態度に関する研究(第一報告)

A Study of the Teachers' Attitudes towards the Behavior Problems of PuPils(No. 1)
小川 一夫
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内容記述(抄録等)
 Tumlirz,O.は、教育心理学を心理学と教育学の両方に関係している一つの限界科学と解して、教育心理学という以上,心理学的事実に重きをおくのは当然であるが、それはあくまで敦育的観点という一定の見地から心理学的事実を取扱うべきであると述べている。従つて,その問題のとり上げ方は一般心理学とは全く異つて、教育というはたらきに対して意義のある心的事実だけを選択して問題にしなげればならない。しかも教育のはたらきは、成人と成人しつつある者との間の心的関係であるから、教師と生徒との間に成立する心的関係の解明こそ教育心理学の主要な課題であると強く主張している。(1)然しながら、教育心理学の研究として,教師と児童生徒との相互的な関係を直接とりあげたものは必すしも多くない。
 この研究に於ては、かかる意味から、児童生徒の行動、特に問題行動がどのように教師の態度を規定しているかについて検討し,更には発展的に,教師の態度の如何が児童生徒にどのような影響を及ぼしているかを研究しようとするものである。