本研究の目的は, 重度・重複障害児への適用のための, 個別の教育支援計画の作成手続を試作することであった。代替カリキュラム計画の必要性や地域環境の諸資源(福祉等) との関係性が高い重度障害児の教育計画に必要な視点として, 個人中心(Person-centered) 及び環境アセスメントの視点に注目した。これら視点を含め, 個別の指導計画との連動性を配慮した計画手続きを試作した。最後に, 個人の強さ(strengths) を活かす具体的手続きやその他補助ツールの開発, 通常教育へのインクルージョン計画の本試作手続きへの導入など, 今後の課題について展望した。