本研究では「総合的な学習の時間」における身近な地域の取り扱い方について、従来の地域概念と対比させながら検討を行った。その際、地域的な事物や事象を新たな価値観で評価した地域資源の概念を用いた。そして、松江市内の地域資源を学習材としたマップづくりについて、小・中・高等学校における具体的な実践計画を提示した。
本研究により学校教育において、地域資源を学習材として扱うことへの意義を示すことができた。また、これまでの地域を相対的に評価するのではなく、絶対的に見いだすことこそが、「総合的な学習の時間」における身近な地域の適切なとらえ方であることを指摘した。